しろラボ

かしこくなりたくてせのびするブログ

空と空虚について

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「空」という文字を見た時に、思い返すものは何でしょうか。

 

あの青い空でしょうか?

あるいは雨垂れの曇り空でしょうか?

それともからっぽのガラス瓶?

 

漢字は幾通りもの意味を込めて作られていますから、人によって様々な物や景色が浮かび上がることでしょうね。

 

 

私が思い返したのは、学生時代に何度も感じた「空虚」でした。冷たくて底の無い、誰もが避けたがるあの感覚でした。

 

最初は怖くて仕方なかった空虚は、次第に私の心に馴染み、今ではごく当たり前のようにそこに存在します。「ソラ」と「ウツロ」が潜む場所はぽっかりと穴が空いているようで、そこには何でも、そう、何でも入り込んではかすんで消えてゆく。

 

感情も、感覚も、記憶も、空虚に入れば瞬く間に色彩を失い、「何でもないもの」あるいは「源」に帰るのでした。

 

 

空虚の「空」とは、きっと「からっぽ」という意味合いを込めてそこにあてがわれたのでしょう。しかし、もしもあの青く澄み渡った空を指しているならば……。私はどうしても、空虚と空には共通点を感じてしまいます。

 

空を見上げると遠近感が無くなり、視界がぼやけるように。

空高くに小石を投げると、青と白に交じって見失うように。

空を掴もうと手を伸ばしても、そもそも掴めるものなどないように。

 

「空虚」もそういう存在だからです。

 

 

ソラとウツロが心の中に存在すると仮定すると、心が遍く広がるような、そんな気がしてなりません。限りないものが存在する、私たちの心は限りない。そのことに気づかされるような。

 

空虚から逃げている人は、そこに想像しうる限りの美しい空を見出して下さい。

 

怖いと思い込むから空虚はまるで底なし沼。

 

怖さを克服すれば、空虚はまるで果ての無い爽やかな空なのです。